前回お話したように、婚姻費用決定の調停調書は当事者双方が調停室に入り、裁判官が合意内容を読み上げ、誤りがないかを確認したうえで作成されます。
私は元夫と顔を合わせたくないので、弁護士が代わりに出席していただくことになり、その時間私は控室で待っていました。
随分長く待って、やっと帰ってきた弁護士から開口一番『実は色々あって大変だったんです』と言いながら、やれやれという疲れた感じで、私の隣に座りました。
『先生、一体何があったんですか?!』と私は困惑しながら聞きました。
私はこの目で見たわけではないので、聞いただけではよく分からない部分もありますが、簡単に言うと、調停調書を読み上げて婚姻費用が成立した後で、弁護士と元夫が激しく言い合いになって、大喧嘩したというのです。まさか婚姻費用調停成立後にそんなことが起こっていたなんて、予期せぬ出来事に本当にビックリしてしまいました。
きっかけは元夫が、調停委員から私が持っていた通帳とキャッシュカードを受け取ると急に激怒して
『これは犯罪だ!犯罪だ!』と何度も繰り返して弁護士に向かって怒鳴ったのだそうです。
裁判官の前で弁護士に向かって『犯罪だ』なんてナンセンスです。
先生からしたら、何で通帳とキャッシュカードを渡したことが犯罪なのか意味分からないし、だいたい弁護士が犯罪に加担するわけないでしょう笑
弁護士は侮辱されたと頭に来て『犯罪なわけないだろ??弁護士なめんなよ!』と言い返したというのです。『あいつはホントに〇ちがい!!』と怒り心頭でした。
先生にはご迷惑をお掛けして申し訳なかったと思いましたが、でも私は心の中でスカッとしてほくそ笑んでました。なぜ元夫が通帳とカードを見て犯罪だと言ったのか、よく分かっていたからです。今頃気付くなんて遅すぎでしょ??
でも先生がおっしゃる通り決して犯罪ではありません。
ただ、再発行手続きをしたキャッシュカードを持っていただけです笑
私の行為は犯罪にならないと後から弁護士にも確認してます。
元々私は結婚してからずっと家計を預かり、元夫の通帳と銀行印、キャッシュカードを管理していました。途中から元夫が家計を引き継ぐことなって、キャッシュカードだけ元夫が持っていきました。
ですが不倫発覚後、不倫相手に送金していたのを知り、普段元夫のお金は使わないで貯めるようにしていたのをバカバカしいと思いました。それに不倫女より私の方が使う権利があると強く思いました。なので、単身赴任の時にも困るから私に家族カードを作ってと何度も言いましたが、絶対嫌だと拒否されていました。
週に3万円手渡しスタイルを貫く元夫に嫌気がさしていて、もう離婚しようと別居を考えている時に、何とかもう1枚キャッシュカードを作れないかと画策した結果、スマホのアプリで簡単に再発行できることを知りました。
暗証番号も変わっていなかったので、磁器不良を理由にアプリで簡単に再発行の手続きが出来ました。それから1週間後にカードが届きました。
これで内緒で2枚持ちが出来ると思ったのですが、磁器不良のカードは再発行から2ヵ月くらいで使えなくなると知りました。その時になって元夫のカードが使えなくなったらバレる!まずい!と思ったのですが、再発行の手続きをしておいてあげると言ってごまかせばいいかと気楽に考えてました。
そしたら何の巡りあわせか、元夫を家から追い出した頃に、ちょうどその2か月が経過するところだったのでグッドタイミングでした。次女と元夫がLINEで電話のやり取りをしている時に、キャッシュカードが使えなくなったと言っていたそうです。
なので、別居して最初の頃は元夫の家計口座は私が管理していました。給料全額が入り、家のローンや光熱費など様々引き落としされているので、マイナスにならないように気を付けていました。そうしたら元夫が計算して、給料を他の口座と分けてこちらに生活費として家のローンの他に15万円振り込まれるようになり、調停申立前に嫌がらせに9万円に減額されたという経緯になります。
元夫は昔のやり方にこだわる、スマホもLINEもほとんど知らなかったぐらいの変人なので、そんな簡単に手続き出来てしまうとは知らなかったのでしょう。きっとあの後、銀行に電話して文句を言ったに違いありません。
でも弁護士も血の気の多い人です。
また調停室に入って、調停委員と話した時に『あんな奴、頭なんか良くありませんよ!!私は今はこんな上品そうにしてますが、昔はワルでしたからね、何をするか分からなかったですよ!!』と言ってドン引きされてました。
ワルだったとかってもしかして不良だったってこと??それとも〇〇〇だったとか、、、まさかね、、、
私はこの先生を選ぶべきではなかったのかと少し後悔しつつありました。
次回調停は、年が明けて2月に決まりました。
財産分与について話し合うので、家に置いてある住宅ローンの月々支払い表を持参するように言われました。
今度は財産や家をどうするかを決めていきます。いよいよここからが正念場です。
弁護士が『一円でも多く搾り取りましょう』と言ってくれたので、とても心強く思いました。でもこの言葉を忘れてしまったのかと思うほど、最後は大人しくなってしまいましたけどね、、、
何とか年内に婚姻費用が決まって、調停からの帰り道はホッとしました。
この時はとても幸せな気分でした。
でも年が明けてからは、裁判所に裏切られたと思うほど打ちのめされます。
ここからは地獄の調停でした。
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