正直、私はこの日の調停で離婚成立するとは全然思っていませんでした。
というのも、前回の調停でせっかく双方合意出来た離婚条件の調停調書の原案に、調停日直前に元夫が自分が言ったのと違うとケチをつけてきたからです。その反論の書面が、裁判所から私の弁護士の事務所に、調停前日に転送されてきました。
それが私のもとにも弁護士から『書面のようなもの』と皮肉られてメールに添付されてきたのですが、書面を見てビックリ!!
私の弁護士が裁判所に提出した原案に、手書きで弁護士名に二重線を引いて自分の名前を書き、原案文にも弁護士の書いた文章を線で消した上に、ボールペンでぐちゃぐちゃな汚い字で書いて訂正されてました。最初見たとき、これは何かの下書きなのかと思いました。
別居前、元夫は自分のパソコンを買わず、職場のものか私が買ったパソコンを時々使っていましたが、別居後は、さすがに買ったのかと思ってました。相変わらず自分のお金はもったいなくて買えなかったんですね。
借りるのが間に合わずに慌てて手書きで書いて、しかも明らかに読めない殴り書きのような汚い文字で裁判所に提出するなんて、あまりにも非常識すぎてものが言えません。
これで世間一般では一流大学を出た超エリートなんですから、聞いて呆れます。
読んで何がしたいのか意味分からないし、調停委員とお互いじっくりと確認して決めた内容とは明らかに違っており、もう明日の調停では決まらないと覚悟しました。
離婚調停当日
最後の調停日になったこの日、朝10時からの調停でしたが、私は最初からかなり怒り爆発モードでした。
もう、私の頭の中では、決めた調停調書の内容は白紙撤回だと思ってました。相手がケチをつけるのだったら、私ももう一度条件を考え直そうと、前夜からほぼ寝ないで色々と考えました。
決まらないなら、翌月は相手方は転勤で来られないと言うし、何なら次は2~3か月間を空けても良いかなあなんて思ってました。その間、婚姻費用をもらい続けていられるのだし、なにせもともと、調書内容が決して満足のいくものではありませんでしたから。
ところが、調停で調停委員から相手方の反論の内容を聞いてもらうと、『ただちょっと文句を言ってみただけだ』との回答だったと。はあ??なら、あの汚い字の訂正は何のための提出だったの??なんでわざわざ人の手を煩わすことをするの??
ちなみに、私は人に迷惑を掛けることが大嫌いな人間です。
元夫が何でも最初にケチをつけたがる性格をしているのも知ってましたが、まさかここまでやるとは思いませんでした。この小馬鹿にした返答を聞いてガタガタと震えがきたのを覚えています。
弁護士もそれを聞いて『めんどくせー!!』
私は『てめーふっざけんな!』と心の中で叫びましたが、確実に顔に出てましたね。
弁護士はそうは言ったものの、この後は何事もなかったかのように、このまま話を前に進めようとしましたが、最初から怒りモードの私は歯止めがかかりませんでした。
弁護士も調停委員もこのまま穏便に済ませようと、私に畳みかけてきます。でも私は心の中で叫んでいました。
ホントにこれでいいんですか?相手は裁判所も弁護士もバカにしてるんですよ?こんなふざけた真似を許していたら、司法も所詮こんなもんだといい気になるし、こんな社会の害になる人間を無罪放免にすることは今後のためにも決して許してはいけないと。
ここからは、必死に自分の主張をしました。
この時ばかりは、弁護士は全然当てにならないと本当に身に沁みました。
前回の調停で、調停委員に私はこれが絶対ないと離婚出来ない!と言って、相手方から不貞行為に対する謝罪文を書いて私に渡すことを承諾してもらっていました。これは私が最初の調停からずっと、不倫を認めない限り絶対離婚しません!と強く主張していたからです。
ところが、調停委員から渡された手紙には、不貞行為に対する謝罪の文言が一切書かれておらず、一緒に読んだ弁護士はなぜか?百点満点だと評価しましたが、私はこれでは何のために書いてもらったのか意味がないと、受け取ることを断固拒否しました。
これでは元夫の不倫が原因で離婚したことにはならないから、調停調書で不貞行為が原因で離婚すると記載して欲しいと調停委員に強く訴えました。これには弁護士も調停委員もしかめっ面です。私はネットで調べて、特別に願い出れば、そのような文言を加えることが出来ることを知っていました。
それでもなぜか、それは無理だ、出来ないと調停委員が拒否。何で聞いてくれないのかと私が詰め寄ると、弁護士が、それならもう一度相手方に手紙にその文言を書いてもらうように伝えてみてはどうかと調停委員に打診しました。でも、え?本当はそれはしてはいけないはずでは??相手に指示して書かせたら、それは確かダメじゃなかったのか?
でも弁護士も調停委員も仕方がないと、その方法を選びました。
何で裁判官に掛け合ってくれないのか、私には理解が出来ません。
それから、ここからは私の相手のふざけた態度に対する仕返しです。調停調書の原案にこのまま納得できないので作り変えて欲しい、そうでなければ離婚は出来ないと強く言いました。穏便に済ませようとした調停委員と弁護士に対しても、憤慨しておりましたし、何より私がしぶしぶ譲歩した条件を相手方が崩しておいて、ほんの軽い冗談だったとおちょくった態度をそのまま許せる道理がありません。
それに私は単に、合意前に要求していたことを繰り返し訴えようとしただけです。
相手方からの財産分与の分割払いが11年間という長さに納得出来ていませんでした。弁護士はただ向こうがこの年数で払うと言ったことを原案にしただけで、出来る限り一括か2~3回で支払いをして欲しいという私の要求の通りには動いてくれませんでした。
出来る限り分割の年数を減らすことは、私にとっては有利なはずなのに、弁護士はなぜか言うことを聞いてくれませんでした。相手に支払えるその財産があると分かったあともです。
なので、私なりの崖っぷちの最後の抵抗でした。
私がこの条件を出したことに対して、今度は私の弁護士が怒り心頭でした。自分の書いた原案に文句を言われて心外だと。でも私から言わせたら、相手が昨日までケチをつけてきたんですよ?それにこれは相手方の要求通りに書いたもので、私がしぶしぶ承諾しただけ、心底望んだものではないでしょう?
ここからが弁護士が私の味方にならなかったという現実です。
調停委員の前で、弁護士は私のことを『こんなの』と呼び捨てにしたのです。こんなのの要求は聞いてられないと宣いました。心の中で言うならともかく、何で調停室で調停委員の前で言うのか、これが弁護士の正体なのでしょうか。
クライアントのことを『こんなの』と調停委員の目の前で言う弁護士の方がよっぽど心外です。
調停室から帰ってきて、控室の椅子に一緒に座った弁護士は一言も口を利きません。私はこの条件でならば承知できると相談したかったのですが、ぶすっとした顔でどこかへ行ってしまいました。
私はずっと考えていました。どんな条件なら認められやすく、自分でも納得出来るのかと。昨晩からずっと悩んで、その答えをひたすらひとり控室で考えてました。そして、こうなったらもう自分で決めたとおりにしよう、もしダメならこれで不成立、また改めて弁護士を変えて戦おうと決断しました。
次に調停室に入り、調停委員の前で突然もう辞任すると言い始めた弁護士に、
『先生、私が話したいので少し黙っていてもらえますか?』
と言って黙られせたあと、『最後の私のわがままだと思って聞いてもらいたいのですが。。。』と言って自分の一生懸命考えた条件を調停委員に話して、それでだめなら成立で良いと伝えました。
条件が通らないなら離婚出来ないと強く言えば、調停委員の協力が得られないと思ったので、ダメなら成立と少し軟化する態度を見せました。すると、少し調停委員の顔が和らぎ、私の固い決意が感じられたのか、私の要求を相手に伝えて説得してくれると快く約束してくれました。
調停室から戻った後、弁護士が急に態度を変えて、
『何を話すのかと思えば、あれは良い条件だった、すごく良いと思う、きっと通りますよ』
と手のひら返しの態度で話しかけてきて、これがお前の正体だったかと本当に呆れてしまいました。
それはそうですよ、自分の人生がかかっているんです、あなたの何倍も真剣に考えて、相手方の性格も全部分かったうえで、色々調べて、相当に勉強してますから!
弁護士はあくまでもサポート役です。自分の人生は自分自身で勝ち取るしか方法がないんです。
結果はやはり思った通り、最終的に私の要求が通り
謝罪文には離婚原因は不貞行為によるものと書かれ、財産分与の支払い分割期間も2年縮まって、無事離婚が成立しました。
完全に満足できる条件とは言えませんでしたが、要求が通って仕返しが出来て、気分はすっきり爽快でした。弁護士の言うおとりにしていたら、気分が最高に落ち込んで、きっと今頃もずっと後悔して泣いてたかもしれません。
無事に離婚が成立して思ったこと・・・
人生再スタートの日を清々しい気持ちで迎えられたことを本当に幸せに思いました。
帰宅して家族みんなに頑張ったね!って褒めてもらいました。
友人たちにも報告したらおめでとう!って言ってもらえました。
みんながいたからここまで来られました。
心から感謝します。本当にありがとう。
独り身になりましたが、これからもどうぞよろしくお願いします。
ダメ元で言ってみてダメだった方が諦めもつくし、満足感が違います。
条件はしっかり吟味して、後々後悔のないよう強く訴えましょう!
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