結婚して就職して以降、ずっと仕事に没頭していた元夫ですが、その時も周囲の人からどう見られていたのかというと、いたって真面目で良い人。出会ってから結婚して数年は、ずっと変わらずそのままの印象を持たれていました。たぶん、今現在でも、外面は変わっていません。最初に会った方は皆さんとても真面目で、話してもとても良い感じの人だと言います。
離婚調停で調整委員も元夫の最初の印象をとても誠実で、信じられる人だと言いましたから。
これが人格障害者の怖いところです。見た目では完全に騙されてしまいます。
特に高学歴だと、いくらそういう人と訴えてもなかなか信じてもらえません。
私の中で良い人だった元夫が変化したのが、仕事に没頭し続けて１０年くらい経った頃からです。仕事へ出掛けた元夫から、電車を降りて職場に向かおうとしても、足が止まって動かないと連絡が来ました。その頃、仕事で上手く行かないことがあったようで、珍しく仕事に行きたくないと休みがちになっていて、精神的に危ないなと思ってはいたんです。
ちょうど私がママ友から聞いていた心療内科へ、Uターンして戻って来た元夫に付き添って受診しました。その時に元夫からそれまでの仕事ぶりなど、日頃の生活の一部始終を聞いた医師が最初に言った言葉は、『あなた、こんな状態でよくこれまで病気しないで生きて来られましたね。きっと体が丈夫な分、精神に来てしまったのでしょう』でした。
その後適応障害と診断され、暫く仕事を休むことを余儀なくされました。私はこの時もまだ、医者が言った通り、真面目に頑張って仕事をし過ぎたせいで、精神が壊れたんだと思ってました。本当の姿を知るまでまだまだ時間がかかりました。心療内科の先生も騙されていたんですから、無理もないですね。
仕事が上手くいかなくなったのは本当だと思います。その頃から化けの皮が剝がれてきて、思うようにいかなくなって職場に居ずらくなったんです。本人が言うほど仕事が出来てなかったんだって、今は十分すぎるほど分かります。
その頃から、私に対する態度が酷くなっていきました。自分がこうなったのは、すべて私のせいだと言い始めたんです。最初はただの八つ当たりだろうと軽く思ってました。そう言って誰かのせいにしないと精神的にやっていけないのだろうと、、、
でも、途中で本気で言い始めたんだと気づきました。自分が出世しないのは私のせい、自分は〇〇公務員にはなりたくなかったのに、おまえと結婚するためになったただけだ、おまえとの結婚は間違いだったと。
いつの間にか、公務員になったのは私のせいにされて唖然としました。私は企業に就職した方が絶対に良いとアドバイスしたのに、自分の親は何も言っていない、ただおまえと結婚するためになったんだとすべて私のせいだと責め立てたんです。
ここから、私に対しての虐待が始まりました。
もうこんな奴とは居たくない、娘たちは二十歳までは親として育てる義務があるから、それまでは仕方がないから一緒に居てやるが、その後はこの家を出て行くと何度も言いました。
その後の元夫の行動は、もうどうかなったかと思うくらい上がり下がりが激しいものでした。自分より下の人間又は自分の味方ではなく敵だと認識すると、相手がどんな人だろうと人が変わったように攻撃します。それに平気で嘘をつきます。私に隠して、お金もかなり蓄財してました。
あおり運転もよくしてましたし、警察官にもよく文句を言ってました。
時には選挙カーで演説をしている立候補者に、車の中から大声で罵倒したり、気に入らないことがあると、すぐコールセンターに電話して、電話に出た方にものすごく高圧的に陰湿な言葉を言い続けたり、もう同じ家族でいたくないと何度思ったことか。。。
この障害者の特性は絶対に自分が悪いとは認めません。何か自分は悪くない原因を見つけて、最後は必ず誰かのせいになります。どんどん年齢を重ねると、その特徴がどんどん酷くなって、よほど本人が治そうと思わない限りはほとんどの場合は治りません。出来るだけ関わらない方が身のためです。
元夫の不倫後、修復を試みて努力している私に、元夫の障害を次女が教えてくれて、私が別の人に紹介していただいて元夫を通わせた心療内科の権威の先生が書いた、その人格障害に関する本に、思い当たることがすべて書かれてありました。娘達が『お母さんは尽くす相手を間違えている、あれはもう治らない、お母さんは早くあいつと別れた方が良い』と強く背中を押してくれました。
そして結果として、元夫が不倫をしたことが起爆剤となり、そのことに気付くことが出来て、心療内科の先生の『早く逃げた方が良い』のアドバイス通りに無事に逃げることが出来て、本当に良かったと思います。
逆に不倫相手に気付かれずに差し上げられてホッとしました。
私は人生で初めて、努力が報われないことを知りました。
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