離婚へ向けて段階的に踏んでいく
経済的な不安が解消されて、さあそれなら離婚すれば良い!
って簡単に割り切れたらどんなに良いでしょう。
特に熟年離婚は結婚生活20年以上、あっさり決められないというのが通常です。
相手にまだ少しでも愛情が残っていたりすれば尚更ですよね。
気持ちの整理がつかず、相手に未練、愛情が少しでも残っていたら、まだ離婚しない方が賢明です。気持ちにけりが着くまで時間をかけてゆっくり考えてください。そうでないと、離婚した後に後悔することになりかねません。
その場合、自分に上手くいかない原因があると思ったら、改善できるように頑張ってみるのも良いです。それで相手も変わってくれて、この先夫婦としてやっていけるのならそれに越したことはありません。
逆に何をしてもどうやっても無理と分かったら、徐々に気持ちが変化してきます。
まず別居から始めてみるのもありです。相手が居なくても困らない、むしろ居ない方が幸せを感じるなら、離婚した方が良いとより強く思えるかもしれません。
私の事例でお話した方が良いと思うので、少しお話させていただきます。
私の離婚原因は、元夫の不倫、精神的虐待(モラハラ)、経済的虐待です。
誰が聞いても立派な離婚事由になりますよね。
それでも、結婚生活25年を捨てる勇気がなく、何度も自問自答を繰り返して、
もう完全に離婚すると決めるのに約3年も掛かりました。
最終的に、私がもうこの人とはやっていけない!
と気持ちの整理がついたのは、主に下記の理由からです。
- もう不倫相手とは連絡を取らないと自分から約束しておきながら、1年以上裏切って連絡を取り続けていた
- 不倫発覚後、修復中もモラハラや娘達への態度もひどく、『こんな女と結婚して失敗だった』『おまえなんか死んでも構わない』『俺は出て行く!』と何度も言われ、やり直そうという態度が全く見受けられなかった
- お金を使わせない、長年にわたり金はないと言っておきながら、実はかなりの財産を隠し持っていた
- 元夫の心療内科主治医に『もう一緒にやっていくつもりがないなら、早く別れた方が良い』と言われた
- 別居中、家に入れろ!と外で暴れたので、近所迷惑になり警察を呼んで大騒ぎになった
- 娘達に『絶対離婚した方が良い、尽くす相手を間違っている』と離婚を強くすすめられた
これを読んでどう思われましたか?離婚の理由を納得していただけましたか?
よくこんなことをされて我慢してましたね、と思われた方もいると思います。
反対に、もっと酷いことをされて我慢している方もいらっしゃるかもしれません。
私は割と努力型で、努力すれば何でも出来る、出来ないのは努力が足りないからだと思い込んでました。
元夫の不倫後は、私の悪いところを直すように努力すれば、いずれ夫婦仲良く暮らせる日が来ると信じて、修復しようと必死で頑張りました。不倫相手に元夫を取られたくないという思いも強くあったと思います。
ただ、また裏切ることがあったら、今度は絶対に許さない!とだけは決めてました。
私なりに精一杯頑張ってみて、それでもダメだったらその時はきっぱり諦めよう、それも心に決めてました。
でも残念ながら、私の必死の修復の努力は見事に裏切られました。
いつも元夫から不倫相手に連絡を取り、心を通わせてました。
世の中、いくら努力しても無駄なことがあると初めて思い知りました。
もう完全に相手を信じることが出来なくなり、残っていた情もなくなりました。
この二度目の裏切りは、いくらどう考えても許す気になりませんでした。
どうせ、俺がいなくなったら困るだろう的な態度にも我慢できませんでした。
別居に踏み切った、というよりは、私の堪忍袋の緒が完全に切れてしまい、『悪いけど、そんなに出て行きたいなら、いい加減もう出て行ってくれる?』と言って、コロナ禍でしたが強行に追い出してしまいました。
別居してから、元夫がいない方が快適に過ごせることが分かって、本当に別居して良かったと思いました。
その別居中、夜突然家に来て、家に入れろ!と大声で怒鳴り、インターフォンを何度も鳴らしたり、玄関ドアをドンドン叩いてガチャガチャ鍵を壊そうとするので、近所迷惑になり仕方なく警察を呼ぶ事態になり、心底離婚したくなりました。
この警察沙汰で、またいつ家にやって来て暴れるか分からず困り果てて、とうとう弁護士の先生に間に入ってもらう決断をしました。そして弁護士と元夫とのやり取りも上手くいかず、離婚調停を申し立てることになってしまいました。
弁護士との話を聞いても、どうも元夫の言動がおかしいので、長年元夫はうつ病を患っており、その主治医の先生に間接的にどうしたら良いか聞いてもらったのですが、主治医の話から、どうも元夫は実は『自己愛性人格障害者』のようでした。
本人が気が付かないと治らないし、この年になったら治る見込みもない、一緒にこれからやっていくつもりがないのなら、一刻も早く別れた方が良いとアドバイスをもらいました。
どんなに私が頑張っても通じないわけです。主治医の見解の通り、あの性格はもう治らないと思います。
娘達にも、絶対別れた方が良い、自分たちももう父親とは思っていないと言われ、もうあの人は家族としてもやっていけないのだと悟りました。
このように、私も最初は別れたくない➡モラハラに耐えながら修復に向けて最大限努力する➡不倫相手とまだ繋がっているのを知り、相手への信頼がなくなる➡ついに我慢の限界に達し、堪忍袋の緒が切れて強行に別居する➡別居生活の快適さを実感し、別居して本当に良かったと思う➡相手が暴れて警察沙汰になり心底離婚したくなる➡この人と一緒に居ても絶対幸せになれないと分かり迷いなく離婚の決断をする、というように段階を踏んでいきました。
結局修復の努力は無駄になってしまいましたが、段階的にゆっくり時間をかけて気持ちの整理をつけられたことは、決して無駄ではなく、むしろ大切な時間だったと思います。
決断してからは、どんなに考えても気持ちが揺らぐことなく、離婚調停へ進むことが出来ました。
気持ちの整理をつけるには、事実と向き合い、段階を踏んでゆっくり自分の気持ちを確かめることが大切です。
決断の目安
私の場合は、もう完全に相手への信頼が失われ、家族の中に敵が潜んでいるという感覚でした。
やはり夫婦間に信頼関係がなければ、いくら頑張っても長続きしません。
そして最後の目安は、自分が残りの人生、相手と一緒にいて幸せになれるかどうかよくを考えてみてください。
自分を傷つける人生より、これからはもっと自分の幸せのために生きるように努力した方がずっと良いと思います。
離婚するかどうかの決断の目安としては
1.相手を信じられるか、夫婦関係としてはこれが一番大事なことだと思います。
2.自分は相手とこの先一緒にいて幸せになれるかどうか、自分を大切にしてもらえない相手といても、決して幸せにはなれません。
私の場合はこの人と一緒にいても絶対に幸せにはなれない、これが決定打になりました。
その後、どんなことがあっても私の離婚の決意は揺らぐことはありませんでした。
離婚後、スッキリとした晴れやかな気持ちでいるためには、これを確かめることが必要です。
くれぐれも離婚しなければ良かったとならないように、気持ちの整理をきちんとしておきましょう。
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